DYLAN DOG

DYLAN DOG : LA SONRISA DE LA OSCURA DAMA
(ディラン・ドッグ:暗闇の婦人の微笑)
原題:DYLAN DOG : Il sorriso dell’Oscura Signora
シナリオ:TIZIANO SCLAVI(ティツィアノ・スクラヴィ)
作画:NICOLA MARI(ニコラ・マリ)
表紙:ANGELO STANO
表紙彩色:JESÚS HUGUET
(スペイン語版2004年刊、オリジナル(イタリア)2000年刊)
●スペイン語版版元Aleta Ediciones社の紹介ページ
●オリジナル版元イタリア・Sergio Bonelli Editore社の紹介ページ(英語)
amazon.co.jp(→こちら)で見つけた、イタリアの人気漫画シリーズのスペイン語訳。縦21センチ×横16センチと若干小ぶりのサイズに白黒98ページで、この1冊でひとつのエピソードが完結しています。ロンドンに暮らし、悪夢の調査&探偵を職業とする、英国人男性Dylan Dogの物語。サスペンスドラマにつき、以下、肝心なところはボカしてはいるのですが、どうしても、わずかにネタバレを含みますので、どうかご注意下さい。
《あらすじ》
若き美女Angel Claydon(アンジェル・クレイドン)は、原因不明の病に倒れる。殺し屋Chacal(チャッカル、英語で言うところのジャッカル)は、不可思議な事故で死んだかと思われたが甦る。Angelの父で政治家のJarvis Claydon(ジャルビス・クレイドン)は、女性霊媒師Loreen(ロレーン)の降霊術により、亡き妻から、彼の幼なじみのHarry Kopperman(ハリー・コッパーマン)を殺すよう告げられる。Angel Claydonは、妻が死んでから精神に異常をきたし、Loreenにのめり込む父を案じて、Dylan Dogに調査を依頼する。一方、Jarvis ClaydonはChacalにHarry Kopperman殺害を依頼する。そして…。
(……えー、英国が舞台の物語につき、人名の振り仮名は英語読みっぽくとりあえず書いてみましたが、合っているかは全く自信がありませんです…。)

《感想など》
超常現象を扱っているし異世界のキャラクターも出てくるので、オカルト色の強い物語かと当初は思っていたのですが、どちらかといえばリアリズム志向なのかな、と思いました。人間の心の愚かな部分が引き起こす、悲劇的で、かつ少々滑稽なドラマを描いています。個々の出来事が意外性の連続で、面白く読めました。案外読みやすかったのは、ドラマの構成がしっかり&スッキリしているからかも知れません。難を言えば、最後のオチにツッコミを入れたくなりましたが、娯楽性の高い読み物に対してあまり深刻に考えてもしょうがないかなぁ…。娯楽性の高いと言えば、Dylan Dogの助手でGroucho(グルーチョ)というオヤジが出てくるのですが、見た目といい言動といい、ちょっとイカレていて面白いです。誰か喜劇俳優にモデルがいるのでしょうか。

このシリーズ、ストーリーはずっと同じ人が執筆していて、作画は単行本によって異なるのですが、この単行本の絵は細密な線や人物の描き方がとても良かったです。とりわけ、死神や、その対極にある者の描写が秀逸。ちょっと印刷が悪いのが残念。
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