フランス(及び仏語圏)

2006年6月30日 (金)

「フランス(及び仏語圏)-02」カテゴリ追加

 現在ココログは“○件でページ替え”みたいなことをしてくれないので、記事がたまるとカテゴリー別のページが肥大化していくのが困りものです。そこで、新たに「フランス(及び仏語圏)-02」のカテゴリーを創設しました。ですので、この続きはそちらの方をご覧下さいますよう、よろしくお願いいたします。

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2006年6月19日 (月)

PIGLOO第2弾!

 当ブログ3月24日付けエントリでご紹介した「PIGLOO」の第2弾ビデオクリップが発表されましたよー!

▼Pigloo « Le ragga des pingouins »
pigloo_2.jpg

 南極でレゲエ。リゾートシーズンを先取りしています。かわいいガールフレンドは出来るし、パパは水上スキーをエンジョイしていて楽しそうです。

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2006年5月 9日 (火)

ILONA、日本デビュー!

 3月24日付けエントリでご紹介した、ショートアニメ「PIGLOO」のページ、画面上部のタイトルバーに「Le premier album d'Ilona : Un monde parfait」と書いてあるのにお気付きでしょうか。実はこのページ、以前はILONA(イローナ)という女の子のCGアニメビデオクリップの紹介ページだったのです。(5月10日追記…その後よく調べてみたら、ILONA特集のページ、残ってました。→こちら

 そのILONAちゃん、この度日本デビューを果たしたそうな!!!

▼イローナ ジャパン・オフィシャル・サイト
ilonajapan.jpg
…「Un monde parfait(アン・モンド・パルフェ、訳すとパーフェクトワールド)」の邦題が「ときめき☆アーモンドパフェ 」とは、おそるべし空耳パワー。また、イローナちゃんやビデオクリップに登場する動物たちの解説文がキュートで面白いです。

 本国フランスでは、5枚目のシングル「Allo, Allo」が出ています。以下のサイトでビデオクリップが見られますよ。
▼Musique Radio - Vidéo : Ilona Mitrecey -
ilona_allo.jpg
…「Ecouter en Haut-débit」をクリックすると、別窓でビデオクリップが表示されます。

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2006年5月 8日 (月)

世界各地のシトロエンのコマーシャルより

 フランスのシトロエンという自動車メーカーは、展開先の国々で漫画・アニメ・特撮に関連したコマーシャルを作っているようです。そこで、いっちょまとめてみました。

▼イギリス・日本等
シトロエン C4 がクリックで変身する、踊る!! …写真蔵
The Embassy Visual Effects Inc(movムービー)
…ロボット変形CM。こちらのブログで知りました。日本でも放映されていたとのことですが、私は残念ながら見たことがありません。

▼スペイン
C4 El Rey de la Jungla
…いきなりコマーシャル動画がスタートします。頭部が動物の人物が往来する映像。別に何かのタイアップという訳では無いようですが、とあるスペインの漫画情報ブログで「『Blacksad(ブラックサッド)』の影響か将来の映画化のテスト版か…」と言われてました。「ブラックサッド」は昨年日本でも翻訳が出た、人気バンド・デシネ。作者はスペイン人。【2006年6月6日、リンク先等修正】

▼フランス
France : Citroën imagine la voiture de 2054
…今年3月にフランスで公開された、BD原作のアニメーション「Renaissance(→公式サイト)」とのタイアップ映像。日本語による紹介はフランス在住の方のブログ(→こちら)が参考になりました。日本でも公開するかな?

▼イタリア
Citroen C2 Batman - Yahoo! Auto
Citroen C2 Batman
…イタリアの自動車情報サイトより。BATMANのエンブレムで飾ったデザイン。以前はシトロエン公式サイトに特設サイトがあったのですが、残念ながら無くなってしまいました。バットマンそのものは一切が出てこなかったのが印象的だったのですが…

▼ポルトガル
Pub Citroën / Cowboy Bebop
…フランスのマンガ・アニメ情報サイトより。何故、ポルトガルで日本のアニメが。これまた、残念ながらシトロエンの特設サイトは無くなってしまいました。主人公の顔の描き方がちょっと変なんですよね。うーん…

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2006年3月24日 (金)

フランスのペンギンショートアニメ

 映画「皇帝ペンギン」でおなじみのフランスから、ペンギンが出てくるショートアニメーションの話題を2つ。どちらの作品も良く出来ていて、見ていて楽しい気持ちになります。


▼Coca-Cola - Polar Bears
coca_cola_party.jpg
(↑いきなりquicktime動画がスタートします)
 コカ・コーラのクリスマスCM。異種生物の素敵な出会い。CATSUKA Newsで知りました。監督の一人がPierre Coffinというフランス人で、過去の作品にも白熊やペンギンの出てくるものがありました。ただし、過去作品はブラックな作風でした。


▼PIGLOO
pigloo.jpg
(『LE CLIP DE PIGLOO!』コーナーの『> Le Papa Pingouin』をクリックするとアニメーション再生窓が表示されます。でも『Grand format』の方しか再生出来ないような気が…)
 フランスのテレビ局のサイトで見つけたページ。なんだかNHK「みんなのうた」に出てきそうな歌とアニメです。ひとり旅に出たがる父とそれをひきとめるヒナ。育児放棄寸前の父に対してモヤモヤッとした気持ちになるも、健気なヒナの表情とウキウキした踊りが吹き飛ばしてくれました。

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2006年2月 7日 (火)

BD切手の「Spirou」「Bécassine」

 ベルギーの老舗漫画「「Spirou(スピルー)」の話題が続きますよー

timbre_spirou.jpg

 今度はフランスで「切手の日(FÊTE DU TIMBRE)」にちなんで切手が発行されるのだそうです。ToutenBDで知りました。ちなみに、ベルギーでは1988年に既に切手になっているとか。

 切手の画像を良く見てみると「LETTRE 20g」と書いてあります。額面の表示が金額ではなくグラムなのですね。この切手に関しては、FFAP(Fédération française des associations philatéliques)という、フランスの切手愛好家団体のページに詳しい紹介が載っていました(→こちら)。フランスにも初日カバーというものがあるようですが、どこの国が発祥の地なのだろうか…

timbre_becassine.jpg

 また、郵便博物館(Le Musée de la Poste)で展覧会が開催されるのだそうです(→こちら)。そういえば、昨年はこの博物館で「Bécassine(ベカシーヌ)」の展覧会を開催していました(→こちら)。「Spirou」と「Bécassine」、どことなく顔が似ている。丸顔で団子っ鼻で目が黒丸なところが。面長にすれば「タンタン」にも。

 この2つの展覧会のサイトを見てみると、「Spirou」の方はタイトルに「Spirou, tels pères, tel fils !」と書いてあります。辞書によると「Tel père, tel fils.」とは「(諺)この父にしてこの子あり」とのことで、確かにSpirouの父は沢山いますものね。「Bécassine」の展覧会は誕生100周年にちなんだもの。「Bécassine」については、映画のDVDの感想をこちらに書きました。続編とか出来ても良さそうなのに、作らないのかなぁ。

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2006年1月30日 (月)

SPIROU ET FANTASIO L'INTÉGRALE / 3

 前回のエントリの最後で触れた、「SPIROU ET FANTASIO L'INTÉGRALE 」第3巻の簡単なご紹介です。

「SPIROU ET FANTASIO L'INTÉGRALE / 3」表紙

タイトル:「SPIROU ET FANTASIO L'INTÉGRALE / 3」
作:André Franquin(1924-1997)
出版社:ÉDITIONS NIFFLE (2001年刊)

 「Spirou et Fantasio」シリーズのアルバム(単行本)は、ハードカバーA4サイズでフルカラーのものが現在第48巻(及び番外編が4冊)まで刊行されているのですが、この「L'INTÉGRALE」はひと回り小ぶりのサイズ(縦24cm×横19.5cm)でアルバム3冊分のストーリーが白黒印刷で収録されています。主線だけで色が付いていないのでは画面が白っぽくてスカスカするかと思いきや、サイズが小さいのと作者の描き込みが細かいおかげで違和感は感じませんでした。各ストーリーの冒頭に作者のコメントを交えた解説が載っているのが参考になります。各収録作のあらすじと感想は以下の通り。


●Les Voleurs du Marsupilami(マルスピラミ泥棒)
 SpirouとFantasioがPalombie(パロンビア)の原生林から連れてきた、未知の動物Marsupilami(マルスピラミ)。今は動物園の檻に入れられたMarsupilamiが何者かに盗まれた。SpirouとFantasioは犯人を追って、Zabaglione(ザバグリオーヌ)が座長を務めるサーカスに潜入する。―「Spirou」誌1952年4月3日号~1952年11月13日号掲載。
Les Voleurs du Marsupilami

 …Spirou少年は制服姿のせいか礼儀正しく見えて、少々物足りなく感じられます。その分Fantasioの方が喜怒哀楽の差が激しくて大人げなく、行動にメリハリがあって面白いです。Marsupilami救出のために潜入したサーカスではフンドシ一丁の姿で芸をこなしていました(本当はフンドシとは言わないのでしょうけど…)。Marsupilamiはといえば、当初ネットでその姿を見ていても、この手足と尻尾のヒョロ長い豹のような動物のどこがそんなに大人気なのかピンとこなかったのですが、漫画の中の躍動的な姿を見ていると、何だか魅力的に感じられて愛着が沸いてきました。この作者は動きを描くのがとても上手いと思います。


●La Corne de rhinocéros(サイの角)
 Fantasioは契約先の「Moustique(ムスティック)」紙からボツを食らい、他のジャーナリストと契約すると言われた。そこで起死回生を狙って、Spirouを連れて深夜のデパートの倉庫に忍び込んで空き巣の振りをして記事にしようと企んだ(それってヤラセ取材じゃ…)。その打ち合わせ中に、ラジオから自動車メーカー「Turbot(トュルボット)」の工場爆発事故のニュースが流れる。その晩、デパートの倉庫にて空き巣取材の実行中、大怪我をしたTurbot社員のRoulebille(ルルビル)、彼を追って取材中の女性ジャーナリストのSeccotine(スコティーヌ)、Turbot社を襲ったギャング2人組に遭遇する。ギャングから逃げおおせたSpirouとFantasioは、工場襲撃の難を逃れて逃亡中のTurbot社員Martin(マルタン)と彼の元にある新車「Turbotraction(トュルボトラクスィヨン)」の設計図を救出するために北アフリカへと向かう。―「Spirou」誌1952年12月4日号~1953年7月23日号掲載。原題「Spirou et la Turbotraction(スピルーとトュルボトラクスィヨン)」
La Corne de rhinocéros

 …冒頭の解説中に「censure(検閲)」という言葉が目に入り、作中にいかにもな黒人の部族が出てくるから、てっきりベルギーにも黒人差別問題があるのかと思いきや、ギャングがピストルを手にしているのがいけなかったのだとか。当時のフランスに漫画の表現規制があって、ベルギーの漫画もそれに従わないと市場から締め出されるおそれがあったのだそうです。この作品で初登場する女性キャラクターのSeccotineは行動力があって気が強いジャーナリスト。「ツン」はあっても「デレ」は無し(念のために書き添えておきますと、昨今の日本のギャルゲー等の萌えキャラクターの概念に『ツンデレ』というのがあるのです。詳しくはこちらをご参照下さい)。また、このシリーズには色々と画期的な乗り物が出てきます。椅子にプロペラとエンジンのついた「Fantacoptères(ファンタコプテール)」とか、流線型のデザインがモダンな自動車「Turbotraction」等々。


●Le Dictateur et le Champignon(独裁者とキノコ)
 SpirouとFantasioは、Le Comte de Champignac(シャンピニャック伯爵)の敷地内の庭園にかくまわれているMarsupilamiに会いに行く。Champignac伯爵は敷地に生えるキノコを使って「Métomol(メトモル)」という、振り掛けると金属が柔らかくなる薬を発明して2人に披露するのだが、Marsupilamiがいたずらして村中の金物を柔らかくしてパニックを起こしてしまう。そこで2人はMarsupilamiを動物園に戻そうとするが、動物園は財政難で閉鎖してしまったので、故郷の南米Parombie(パロンビア)に帰そうと考えた。Parombieの首都Chiquito(チキート)に到着すると、そこは、FantasioのいとこのZantafio(ザンタフィオ)がGéneral Zantas(ザンタス将軍)として統治する、軍事独裁政権下にあった。Géneral Zantasは隣国への侵攻を企んでおり、SpirouとFantasioはそれを阻止するために活躍する。―「Spirou」誌1953年8月20日号~1954年5月6日号掲載。
Le Dictateur et le Champignon

 …Marsupilamiの故郷Parombieのネーミングは、コロンビアがネタ元なのでしょうか。でも住民の服装はメキシコ風だし、ヨーロッパから来た冒険家に国が支配されるというあたりに当時の世界観がうかがえて、ちょっと抵抗感がありました。それにしても子供向けコメディー漫画にしてはハードな展開。前回のピストルはNGでも、今回のバズーカ砲やマシンガンはOKだったのでしょうか。でもその辺はうまく工夫して、お子様でも安心して読めるように出来ているので大丈夫。また、人柄は良いのに、とんでもない発明でいつも騒ぎを起こしてしまうChampignac伯爵が良い味を出しています。

 3作とも、絵はうまいしギャグもたくさん仕掛けられているし、とても楽しく読めました。この作者及び作品は日本ではあまり知られていないのですが、もったいなく感じられました。

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2006年1月26日 (木)

「Spirou et Fantasio」について

▼「Le Dictateur et le Champignon」より(画・Franquin)
Le Dictateur et le Champignonより

 2005年12月8日付け記事の最後で取り上げた「Spirou et Fantasio(スピルー&ファンタジオ)」について、簡単にまとめてみました。まずは参考資料の羅列から…

《参考リンク》
出来たての公式サイト
Editions Dupuis : Spirou et Fantasio(版元Dupuis社のサイトより)
Franquin - Spirou et Fantasio(作者の一人、Franquin公式サイトより)
Spirou et Fantasio(バンド・デシネ情報サイトBD Central より)
Spirou et Fantasio : la référence Web(ファンサイト)
Tout sur Spirou et Fantasio !!! (ファンサイト)

《参考文献》
●「フランス・コミックアート展2003」図録
●「色彩のアルバムBDフレンチコミック」図録


▼「LA NAISSANCE DE SPIROU」より(画・Rob Vel)
spirou_premer.jpg

 そもそもの始まりは1938年。ベルギーの雑誌「Spirou(スピルー)」の創刊にあわせて漫画「Spirou」が誕生しました。第1回「LA NAISSANCE DE SPIROU(スピルーの誕生)」の画像がこちらにあります。画家がカンバスに描いた男の子の絵に「L'EAU DE VIE(命の水)」を吹き付けて、この漫画キャラクターはMOUSTIC(ムスティック)ホテルのベルボーイとして誕生しました。ちなみに「Spirou」とはワロン語(ベルギーのフランス語方言)で「リス」のことだそうです。「MOUSTIC」は、仏和辞典を引くと、いちばん近かったのが「moustique(英語で言うところのmosquito(蚊))」でした。「小さい」という意味なんでしょうか。

 その後Spirou少年は様々な活躍をしていくのですが(北極まで行ったり、黒人ボクサーをデビューさせたり)、人間の言葉を話すリスのSpip(スピップ)やルポライターのFantasio(ファンタジオ)と共に行動するに至って、肩書きが「groom(ホテルのベルボーイ)」から「Aventurier, reporter, photographe(冒険者、レポーター、写真家)」と変わっていき、タイトル名は「Spirou et Fantasio(スピルー&ファンタジオ)」となりました。でも基本的な服装はホテルの制服のまま。

▼公式サイトがまだ準備中だったころの画面より(画・Munuera)
spirou_patience.jpg

 この漫画シリーズは1938年のRob Vel(ロヴェル)以降、現在まで何人もの作家によって描き継がれていて、それぞれ作風が違って面白いです。多くのファンサイトに比較画像が載っていますが、その幾つかは先代の作者Janry(ジャンリ:画)・Tome(トム:シナリオ)までしか載っていなくて残念です。現在の作者はMunuera(ムヌエラ:画)とMorvan(モルヴァン:シナリオ)。出来たばかりの公式サイトを飾っています。

 また、今年に入ってから「Spirou one-shot」シリーズとして、毛色の変わった作風の作家を招いてパラレルワールドのストーリーを順次刊行していくそうなんですが、先日発売された第1弾が、あまりに毛色が違いすぎてびっくりです(→こちら)。現地のファンの反応が気になります。この「Spirou one-shot」といい、公式サイトの立ち上げといい、今年の「Spirou」界隈は色々とやらかしてくれそうです。(もしかして日本のマンガ家も参加するという話が……?)


 この長期シリーズの中で一番人気なのは、何といってもAndré Franquin(アンドレ・フランカン)によるものでしょう。1946年~1968年に発表され、現在のスタイルを確立しました。また、この時生まれた「Marsupilami(マルスピラミ)」というキャラクターは後に単体の作品としてシリーズ化され、同じ作者による「Gaston(ガストン)」と共に現在も根強い人気があるようです。「Spirou et Fantasio」のアルバム(単行本)はDupuis(デュピュイ)社から第48巻まで刊行されていますが、Franquinの作品だけは「L'intégrale (全集、完全版)」としてNiffle社より全7巻が刊行されています。主線だけの白黒印刷で小ぶりなサイズではありますが、これ1冊につきフルカラーのアルバム3冊分の話が収録されているのでお得感があります。でも今は品薄のようで、とりあえずAmazon.frで売っていた第3巻(→こちら)を買ってみました。その感想はまた今度。

(最終更新日:2009年4月1日)

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2005年12月22日 (木)

2005年はマンガリゼーションの年

- 2005 : l’année de la "mangalisation"(ToutenBD)
2005, L'ANNéE DE LA “MANGALISATION”(BdZoom)

 ヨーロッパのフランス語圏における漫画業界の動向について、今年もACBD(l’Association des Critiques et Journalistes de Bande Dessinée、日本語に訳すと『バンド・デシネの評論家及びジャーナリスト協会』)の年間レポートが発表されました。(昨年のレポートについては、当ブログ10月5日6日7日8日で取り上げました。)

 今年のタイトルは「2005 : l’année de la "mangalisation"」とのことで、"mangalisation"って「manga」と「globalisation(英語で言えばglobalization)」を足して作った言葉でしょうか。読み仮名をフランス語風に書くと「マンガリザスィヨン」だと思うのですが、英語風に書いた方が通りが良さそうだと思い、ブログ記事タイトルには「2005年はマンガリゼーションの年」と訳してみました。

 とりあえず「BdZoom」の記事の冒頭にレポートの概略が書いてあるのでそこだけ拾い読みしてみると、2005年のBD(漫画)の新作2701本中1142タイトルが日本のMANGAまたは韓国のMANWHAで、BDを発行する出版社203社中25社がそれらを出版し、一番売れた日本のMANGAは「NARUTO」で各巻(6巻まで)の発行部数は7~11万部、ヨーロッパのBD作家(シナリオ・作画)1322人の中でMANGAに影響される人は年々増えていて、MANGAの出現により9番目の芸術の威厳が下がるなどということはなくMANGAは高い地位を獲得し、益々多くの雑誌やWEBサイトでアジアのBD(MANGAやMANWHA)が熱心に取り上げられている……のだそうです。

 何というか、日本のマンガに対してすごく好意的な事を書いているように感じました。


【2006年1月26日追記】発行部数ランキング等は、こちらのページの下の方に見やすくまとめてありました。

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2005年12月13日 (火)

スイス・コミックアート展に行ってきました

switzerland.jpg

 シンポジウム目当てで神奈川県は川崎市民ミュージアムで催されている「スイス・コミックアート展」に行ってきましたので、簡単にご報告や感想など。


 まず展覧会なんですが、メインの展示として、スイスの漫画家12人と日本の漫画家5人について、壁には「時間」をテーマにした描き下ろしの1枚ものの作品を展示し、ショーケースには単行本を広げて並べていました。スイス人作家の作風はといえば、シンプルで抽象的なものから線を多く書き込んだシビアなものまでさまざま。描き下ろしの作品は外国人に見せることを前提としているためか、どれもセリフはなく、絵に力を込めているようでした。しかし、これらのスイスの作家陣(及びしりあがり寿氏)の絵は良く見ると原画じゃなくて印刷っぽい……何だか大物ミュージシャンが来日してTV番組で口パクで歌ってるのに気づいた時のような、しんみりした気持ちになってしまいました。

 それにしても正直なところ、一枚の書き下ろしと単行本の見開きページだけで未知の漫画家の世界を紹介するのは厳しいと感じました。情報ばかりが先行すると、読んで楽しむという漫画の本来の楽しみからは遠ざかってしまいそうで。とりあえず有名作家の名前と作風、そしてパネル展示からスイスの漫画の歴史や現在の状況を何となくつかめたかな…?今後、何かしら読む時の参考にできればと思いました。展示作家の中では、Cosey(コゼイ)氏の作品が良かったです。この方はアングレーム国際BDフェスティバルで1982年に最優秀アルバム賞を受賞するなど(→こちら)、結構ベテランの方なのですね。

 次にシンポジウム。こちらのリンク先には午後2時からと書いてあったので間違えそうになりましたが(トップページには1時からと書いてありましたが)、他にそのような方はいらっしゃらなかったでしょうか。ネットではあまり話題になっていなかったので空いているかと思いきや、補助椅子が沢山必要になる位の盛況ぶりでした。名だたる漫画評論家の方々や漫画研究を志す学生さんが大勢いらっしゃっていたようでした。


 プログラムはマンガ学会のこちらのページをご参照下さい。中でもとりわけ、スイスのドイツ語圏の漫画雑誌「シュトラパツィーン」編集部のクリスティアン・ガッサー氏のお話が興味深かったです。(『シュトラパツィーン』誌のサイトは、こちらこちらで良いのかな…)私はてっきり、スイスは公用語が4つに分かれているから同じ出版物もも4種類刷らなきゃいけないのかと思っていたのですが、決してそんなことはなくて、言葉が違っていれば文化的にも分断されてしまうのですね。フランス語圏では、ジュネーブがコミック発祥の地(ロドルフ・テップフェールRodolphe Töpffer(1799-1846)による『版画文学"histoire en estampes"』と呼ばれる絵物語)にもかかわらず、本格的なスイス人作家の活躍はベルギーにおけるDerib(デリブ)氏やその弟子Cosey氏以降であるとのこと。一方、ドイツ語圏では従来コミック文化は無いも同然だったのが、1984年にチューリヒで「シュトラパツィーン」誌が創刊し、表現主義的・個性的・実験的なコミックが掲載されてきたとのこと。そして、こうした独・仏双方の言語圏の作家は近年、展覧会や出版による交流が図られているものの、翻訳のコスト等問題点も存在するとのことでした。やっぱり言葉の壁は大きいのですね。

 その他、森田直子氏によるテップフェールの「版画文学」における「観相学」の影響や近年のコミック作家の顔の描写に関する話、神尾達之氏による、戦後日本のマンガに見られる死の表現がもたらす記号世界への破綻や最近のマンガに目立つ傾向についての考察等、普段あまり耳にしないアカデミックな話が聞けて、貴重な一日でした。

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