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2009年10月17日 (土)

Arrugas

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Arrugas(皺)
作:Paco Roca(パコ・ロカ)
Astiberri社、2009年刊(初版2007年刊)

《あらすじ》
 かつて銀行の重役だったEmilio(エミリオ)は、子供達により、養護老人施設へと預けられる。同室のMiguel(ミゲル)はお金にうるさく抜け目がない。食事の時のテーブルには、時折面会に来る孫のために色んなものを取っておく女性Antonia(アントニア)や、アルツハイマーの夫Modesto(モデスト)の世話を焼く妻Dolores(ドローレス)がいる。また、施設には様々な行動をとり、様々な思い出を持つ老人達が、日々の暮らしを送っている。そして重症の老人は2階の部屋へと入れられる。Emilioはある日、Modestoと薬を間違えられたことで、自分がアルツハイマーだと知る。Miguelは日常を変革しようと車を手に入れ、EmilioやAntoniaと共に深夜をドライブしようとする…

《感想など》
 今回もスペインの漫画をとりあげます。本作は、前回取り上げた『BARDÍN el Superrealista(スーパーリアリスト・バルディン)』に続いて、2008年の「Premio Nacional del Cómic」(漫画国家賞)を受賞したとのことで、その評判がうかがえます。『BARDÍN』は哲学的・抽象的な作品でしたが、こちらは「老い」というハードなテーマを扱った作品。だから途中で読むのがつらくなったりもしましたが、人物の描写に作者の暖かい目線が感じられ、また、彼らが老いを受け入れていく過程が描かれているので、読後感はおだやかな感じでした。

 ところでこの単行本、初版はフランスで刊行されたとのことで、スペインの漫画家には、フランス(語圏)でデビューしてから自国で単行本が刊行されるというパターンが結構あるみたいです。

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