« フランス語でペンギンを何と言うか(後編)? | トップページ | おてんばルル(La vilaine Lulu) »

2008年11月 7日 (金)

イエローキッドはアイルランド系の子供

▼The Yellow Kid on the Paper Stage
yellowkid.jpg

 アメリカ新聞漫画の祖であり「イエロージャーナリズム」の語源ともなった『Hogan's Alley(ホーガン路地)』。その中に出てくる「イエローキッド」と呼ばれる黄色いパジャマを着た坊主頭の男の子は、その見た目から中国系とかアジア系とか言われがちですが、正しくはアイルランド系です。9.11をめぐって描かれたアート・スピーゲルマンの漫画『消えたタワーの影のなかで』(小野耕世訳、岩波書店、2005年刊)の中に「日曜新聞のコミックス付録」という、昔の新聞漫画について解説しているページがあるのですが、その中でも言及されていました。

 冒頭に挙げたサイトには、イエローキッドに関して、作者や作品やその時代背景、とりわけ経済格差や差別問題について、豊富な画像を交えて解説されていました。ひとつ驚いたのは、このページのいちばん左下のイラスト。Hogan's Alleyには、日本人移民の子供もいたのでしょうか。

《その他参考リンク》
●The Irish Comics Wiki / Irish Comic Strip Characters
●Classic Comic Characters #30: The Yellow Kid Statue
 この二つのリンク先、イエローキッドの名前が、上は「Mickey Duggan」、下は「Mickey Dougin」と書いてあって困ってしまったのですが、冒頭に挙げたサイトの中に載っていた新聞広告のイラストに書いてある「MICKEY DUGAN」というのが正しい綴りなのでしょうね。


【12月8日追記・イエローキッドの仲間(?)2種をご紹介】

(その1)
▼『Terry et les pirates, tome 2 : 1937』の表紙より
terry_pirates_connie.jpg
→amazon.frの紹介ページはこちら
 『Terry and the Pirates(テリーと海賊達)』は、1930年代~40年代のアメリカの新聞連載漫画。作者は、Milton Caniff(ミルトン・カニフ)。この写真は、フランス語版単行本の表紙の一部分です。買ったまま仕舞い込んでいたのを発掘しました。写っているのは、イエローキッドそっくりのキャラクター。名前はGeorge Webster Confucius、通称Connieという中国人で、いかにもなステロタイプのアジア系。ネットでこの漫画のあらすじを調べてみたところ、どうも日本人にはしょっぱい要素があるようで……。

(その2)
▼フランスのBD情報サイトBDZOOM.comのtopページより
bdzoom_kid.jpg
 こちらは、おそらくイエローキッドを可愛らしくしたとおぼしきマスコットキャラクター。連載ものであり、笑いや風刺があり、キャラクターグッズが好評だったイエローキッドは、現代に連なる漫画文化のシンボルということなのかも知れません。

|

« フランス語でペンギンを何と言うか(後編)? | トップページ | おてんばルル(La vilaine Lulu) »

アメリカ(及び英語圏)-02」カテゴリの記事

フランス(及び仏語圏)-03」カテゴリの記事

日本」カテゴリの記事

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/121253/43042526

この記事へのトラックバック一覧です: イエローキッドはアイルランド系の子供:

« フランス語でペンギンを何と言うか(後編)? | トップページ | おてんばルル(La vilaine Lulu) »