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2008年2月25日 (月)

DYLAN DOG

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DYLAN DOG : LA SONRISA DE LA OSCURA DAMA
(ディラン・ドッグ:暗闇の婦人の微笑)
原題:DYLAN DOG : Il sorriso dell’Oscura Signora
シナリオ:TIZIANO SCLAVI(ティツィアノ・スクラヴィ)
作画:NICOLA MARI(ニコラ・マリ)
表紙:ANGELO STANO
表紙彩色:JESÚS HUGUET
(スペイン語版2004年刊、オリジナル(イタリア)2000年刊)

●スペイン語版版元Aleta Ediciones社の紹介ページ
●オリジナル版元イタリア・Sergio Bonelli Editore社の紹介ページ(英語)

 amazon.co.jp(→こちら)で見つけた、イタリアの人気漫画シリーズのスペイン語訳。縦21センチ×横16センチと若干小ぶりのサイズに白黒98ページで、この1冊でひとつのエピソードが完結しています。ロンドンに暮らし、悪夢の調査&探偵を職業とする、英国人男性Dylan Dogの物語。サスペンスドラマにつき、以下、肝心なところはボカしてはいるのですが、どうしても、わずかにネタバレを含みますので、どうかご注意下さい。



《あらすじ》
 若き美女Angel Claydon(アンジェル・クレイドン)は、原因不明の病に倒れる。殺し屋Chacal(チャッカル、英語で言うところのジャッカル)は、不可思議な事故で死んだかと思われたが甦る。Angelの父で政治家のJarvis Claydon(ジャルビス・クレイドン)は、女性霊媒師Loreen(ロレーン)の降霊術により、亡き妻から、彼の幼なじみのHarry Kopperman(ハリー・コッパーマン)を殺すよう告げられる。Angel Claydonは、妻が死んでから精神に異常をきたし、Loreenにのめり込む父を案じて、Dylan Dogに調査を依頼する。一方、Jarvis ClaydonはChacalにHarry Kopperman殺害を依頼する。そして…。
(……えー、英国が舞台の物語につき、人名の振り仮名は英語読みっぽくとりあえず書いてみましたが、合っているかは全く自信がありませんです…。)

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《感想など》
 超常現象を扱っているし異世界のキャラクターも出てくるので、オカルト色の強い物語かと当初は思っていたのですが、どちらかといえばリアリズム志向なのかな、と思いました。人間の心の愚かな部分が引き起こす、悲劇的で、かつ少々滑稽なドラマを描いています。個々の出来事が意外性の連続で、面白く読めました。案外読みやすかったのは、ドラマの構成がしっかり&スッキリしているからかも知れません。難を言えば、最後のオチにツッコミを入れたくなりましたが、娯楽性の高い読み物に対してあまり深刻に考えてもしょうがないかなぁ…。娯楽性の高いと言えば、Dylan Dogの助手でGroucho(グルーチョ)というオヤジが出てくるのですが、見た目といい言動といい、ちょっとイカレていて面白いです。誰か喜劇俳優にモデルがいるのでしょうか。

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 このシリーズ、ストーリーはずっと同じ人が執筆していて、作画は単行本によって異なるのですが、この単行本の絵は細密な線や人物の描き方がとても良かったです。とりわけ、死神や、その対極にある者の描写が秀逸。ちょっと印刷が悪いのが残念。

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2008年2月18日 (月)

mafaldaマファルダ

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「mafaldaマファルダ」(1)悪いのはだれだ!
作:キノ(Quino、1932-)
訳:泉 典子
(エレファントパブリッシング、2007年刊)

 当ブログ2005年11月23日付け記事でご紹介した、アルゼンチンの4コマ漫画「mafalda(マファルダ)」。翻訳本が出ていたので読んでみました。縦20センチ×横19センチの判型の各ページに3本の漫画を掲載し、全部で約170ページと、結構なボリュームです。最終ページによると、本書はアルゼンチン版の「mafalda 1」と「mafalda 2」を1冊にまとめたものだそうです。

 本書で描かれているのは、1960年代のアルゼンチンの子供達。主人公のマファルダは、嫌いな野菜スープを食べなきゃいけないといった身近な出来事から、国内の諸問題、更には世界中で起こっている様々な出来事にまで目を向けては疑問を抱き、憂えています。マファルダの発する疑問や抗議の数々を読んでいると、子供ならではの無邪気な目線からのものもあれば、大人が日頃口に出しては言わないことや言えないことを子供に仮託して言っているのではないかと思われるものがありました。マファルダの仲間達として、「何でも屋」の息子で拝金主義者のマノリト、夢想家の少年フェリペ、保守的なぶりっ子娘のスサニタ、デリケートな心を持つ男の子ミゲリトといった子供達が登場するのですが、本書冒頭の紹介文に書かれたこれらの設定を見ていると、もしかして大人社会の縮図なのか?と思ったものでした

 なので、絵だけ見て「ピーナッツ」のような可愛い漫画という先入観を持つと、かなり手強いです。いや「ピーナッツ」も十分に手強いとは思うのですが、「マファルダ」の方は、より生々しく社会情勢を反映しているような感じ。人名や地名といった固有名詞が沢山出て来ますし。日本の話題もありました。ちょうど東京オリンピックの頃だったからかな。

 という訳で、「この4コマ漫画は何を風刺しているのだろうか?題材となっている出来事は何?」と、頭をピキピキ言わせながら読んだものでした。人名や地名には欄外に注釈が付いていることもあるのですが、これだけではとてもじゃないけど足りません。「マファルダで読み解く戦後の世界情勢」などという解説書があっても良いくらいです。おそらく、ここに描かれた内容は、当時のアルゼンチンや翻訳が刊行された国々で、理解と共感を持って迎えられたことと思います。そして、あれから約40年。この漫画に親しんだ人々にとって、世界はどう変化しどう受け止められているのか、当時の疑問や憂いは今どうなったのか、それとも変わらないのか、気になるところです。

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 話はうってかわって、こちらはフランス語版マファルダの単行本第4巻(Glénat社刊)。やはりバンド・デシネの国だけあって、約A4サイズで46ページ(各ページ漫画4本ずつ掲載)、ハードカバーでフルカラーのアルバムとなっています。買ったまま積ん読していたのですが、この機会に引っ張り出して、ちくちくと辞書を引いてみました。やっぱり時事ネタが出て来て、頭をピキピキ言わせながら読みました。

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2008年2月10日 (日)

Schulz's Youth

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Schulz's Youth(シュルツの若い頃、About Comics社、2007年刊)
作画:Charles M. Schulz(チャールズ・M・シュルツ、1922-2000)
版元About Comics社の紹介ページ

 スヌーピーやチャーリー・ブラウンの「PEANUTS(ピーナッツ)」シリーズの作者チャールズ・シュルツによる、1950~60年代の一コマ漫画を集めた本。メインで収録されているのは、教会の出版部門The Gospel Trumpet Company(後のWarner Press)社の雑誌「Youth」に1955年~65年に連載された「Young Pillars」。ヒョロッとしたルックスのティーンエイジャーの男の子を主人公に、教会や学校や家庭やデートといった、日常生活の一コマが描かれています。絵に添えられたセリフを読んでみると、ほのぼのとして微笑ましいものが多いようで、アメリカの古き良き時代ののんびりした空気が伝わってきます。外国の一コマ~四コマ漫画でよく経験することですが、今ひとつしっくりした日本語訳が浮かばないものや、元ネタの分からないもの、言わんとすることは分かるのだけど何が面白いのか分からないものもありましたが、そういう時は絵を眺めているだけでも心がなごみました。高校生や大人ばかりが登場するので、同じ筆致なのに「PEANUTS」とは少々異なった雰囲気があります。それに、10年分の作品を掲載しているだけあって、一冊で絵柄の変遷が手に取るように分かるのもまた、面白いものです。

 この本は、JournalistaTodd’s Blogで知りました。amazon.co.jpでペーパーバックを購入したのですが(→こちら)、表紙の画像が異なっていました。15.2センチ×15.2センチ×厚さ1.4センチと、コンパクトで読みやすいサイズなのですが、惜しむらくは紙質が良くないです。薄っぺらくて裏面が透けて見えちゃう。でも、だからこそ値段を低めに抑えているのかも知れませんし、これまで刊行されなかった貴重な作品群が入手可能なのは有り難いものですね。

 併せて収録されているのは「Youth Fellowship Convention illustrations」「The Two-by-Fours cartoons and illustrations」「The Reach cartoons」。「The Two-by-Fours~」には「PEANUTS」シリーズで見慣れた絵柄の子供達が描かれています。

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2008年2月 7日 (木)

Blake et Mortimer(dessin-animé)

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▲Les aventures de Blake et Mortimer : Le secret de l'Espadon - L'affaire du collier
(1997年、フランス、カナダ)

 2007年3月3日付け記事で取り上げた「Blake et Mortimer」のTVアニメ、DVDをフランスのネット書店alapage.com(→こちら)で取り寄せてみました。フランスの大手ネット書店といえば他にamazon.frやfnac.comがありますが、この2話入り+ボーナス映像の付いているのを扱っている店が他になかったのでalapage.comを利用してみた次第です。書籍と違ってDVDは、店によって品揃えや価格に大きな違いが見られるので、色々とチェックした方が良さそうです。

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 アニメ本編は、原作は未読なのですが、絵・ストーリー共に、ちょっと簡略化しすぎなのではと思いました。オープニングの映像はなかなか良かったので、この路線で行けば“ligne claire(リーニュ・クレール)のアニメ”と呼べる作品になるかも知れないのに、うーん、惜しい。でも、そこそこ丁寧に作られているし、音楽がとても良いので、TVで放映されていたら見入るだろうなぁとは思います。他のエピソードも気になるのですが、DVDを全巻買ってまで見るというのは、ちょっと厳しいところです。

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 でも、このDVD、何がお得かというと、字幕が仏語と英語、吹き替えが仏語に英語にイタリア語にポルトガル語と多言語が詰まっていること、ボーナス映像のドキュメンタリー(原作者のEdgar-P.Jacobsに関する話)が充実していること、DVDのメニュー画面に至るオープニング映像の3DCGが格好良いこと、の三点が挙げられます。原作シリーズの紹介としては、なかなか良く出来ていて、原作のバンド・デシネも是非読んでみたいという気になりました。

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2008年2月 6日 (水)

Night Hood

▼Night Hood Elementry My Dear Lupin(veoh.comより第一話)
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 2007年2月28日付け記事で取り上げた、アルセーヌ・ルパンのフランス・カナダ合作TVアニメの英語版「Night Hood」が、動画配信サイトveoh.comにいくつかupされていたので見てみました。

 むー、予想していた通り、ちょっと人物の絵がいまいちかも。でも、見所は色々とあって面白いです。子供向けTV番組だけあって、このアニメのルパンは随分と善い人に見えます。毎回、Karst(カルスト)という名の悪者実業家の陰謀を阻止しています。盗みを働いているというよりも、Karstの子分のMay Hem(メイ・ヘム)やSteel(スティール)がルパンに濡れ衣を着せて盗んでいったものを取り戻しているような…。また、女性新聞記者Kelly Kincaid(ケリー・キンケイド)とのコミュニケーションの数々は、見ていてとても歯が浮く…、じゃなくて、とってもロマンティック!このアニメ、とりわけ当時10歳代、現在20歳代の女の子達に受けてたみたいですが(お隣の中国や韓国でも放映していた模様)、このあたりに原因があるのかも知れません。ルパンの声を当てている人も良い仕事してますし。

 原作の小説ファンなら、ネタ元が分かって更に面白いかも知れません。とても充実しているファンサイト「怪盗ルパンの館」の掲示板で話題になっていたこともありましたし、アニメに出てくるGrognard(グロニャール)という名のキャラクターの由来は「水晶の栓」の紹介文に出て来ました。私も自分で、色々とネタ元を見つけてみたいです。

 このアニメについて更に知りたい方は、当時の放映局ytv(カナダのTV局)の 公式サイトがwebarchiveに残っているので(→こちら)、ご覧になってみて下さい。画像もばっちり残っていて、驚きました。

《2月12日、一部修正》

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