「ペルセポリス:PERSEPOLIS」映画その後

●映画『ペルセポリス:PERSEPOLIS』公式サイト
●米アカデミー授賞式にフランス映画『ペルセポリス』
(ユニフランスより)
●英語版公式サイト
2006年12月27日付け記事でご紹介した、「ペルセポリス」アニメ映画のその後。フランスのカンヌ映画祭で審査員特別賞を受賞した話は日本でも話題になっていたのでご存知の方も多いかと思います。そして、フランスでは100万人を超える観客動員数を記録するヒット作となり、日本では2008年正月公開予定だそうです。更にアメリカでは、来年2月に行われる米アカデミー授賞式で、フランスを代表してこの映画が上映されることが決定し、アカデミー賞の最優秀外国映画賞と最優秀アニメーション映画賞へのノミネートも有望視されているとのこと。何だかすごく評判が良いですね。
アメリカといえば、この映画の原作も英語に翻訳されて好評のようです。以前、雑誌「ニューズウィーク日本版」で取り上げられているのを図書館で見かけました。うちの近所の図書館は昔の雑誌は保存してくれないので現物をチェックすることが困難なのですが、ネットを検索してみた所、おそらく2005/08/31発売号 (9/7号)の中の「文学の未来はコミックにあり 「グラフィック小説」は低迷する出版界の救世主になれるか ?」という記事だったと思います。また、英語版の元記事はAug. 22, 2005 issueのこの記事ではないかと思われます。(でも違ってたらゴメンなさいね。)
原作は以前図書館で借りて読んだことがあるのですが、近年のイラン情勢の元で苦難を強いられる人々の話や、女性として生きていく上での種々の悩みなど、新たに知ることもあれば環境の違いを超えて共感することもありました。映画の予告編を初めて見たとき、正直なところ、イスラム社会の息苦しさとアメリカ文化へのあこがればかりが強調されて違和感を感じたものでしたが、「allocine.com」の特設ページ内の「Bandes Annonces」の他のサンプル動画を見ていると、それは本編のごく一部なんでしょうね。いずれにせよ、来年の日本公開が楽しみです。
最後にちょっと蛇足なのですが、上記「ニューズウィーク日本版」記事の「グラフィック小説」という言葉について。要はアメリカの漫画のいちジャンルである「グラフィック・ノベル」のことなんですが、こういう漫画用語ってなかなか定着しづらいですね。First Second Booksというアメリカの出版社の日本語ページ(→こちら)でも律儀に「グラフィック小説」と訳していますし。私自身、初めて「グラフィック・ノベル」という言葉を目にしたとき「漫画なのになぜ『小説』と言う?」と、しばらく違和感がぬぐえず、やがて「そういうものか」と慣れていった次第ではありますが(麻痺したとも言えるかも)、こういう用語ひとつで、日本とアメリカの漫画観の違いを垣間見た思いです。
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