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2006年1月26日 (木)

「Spirou et Fantasio」について

▼「Le Dictateur et le Champignon」より(画・Franquin)
Le Dictateur et le Champignonより

 2005年12月8日付け記事の最後で取り上げた「Spirou et Fantasio(スピルー&ファンタジオ)」について、簡単にまとめてみました。まずは参考資料の羅列から…

《参考リンク》
出来たての公式サイト
Editions Dupuis : Spirou et Fantasio(版元Dupuis社のサイトより)
Franquin - Spirou et Fantasio(作者の一人、Franquin公式サイトより)
Spirou et Fantasio(バンド・デシネ情報サイトBD Central より)
Spirou et Fantasio : la référence Web(ファンサイト)
Tout sur Spirou et Fantasio !!! (ファンサイト)

《参考文献》
●「フランス・コミックアート展2003」図録
●「色彩のアルバムBDフレンチコミック」図録


▼「LA NAISSANCE DE SPIROU」より(画・Rob Vel)
spirou_premer.jpg

 そもそもの始まりは1938年。ベルギーの雑誌「Spirou(スピルー)」の創刊にあわせて漫画「Spirou」が誕生しました。第1回「LA NAISSANCE DE SPIROU(スピルーの誕生)」の画像がこちらにあります。画家がカンバスに描いた男の子の絵に「L'EAU DE VIE(命の水)」を吹き付けて、この漫画キャラクターはMOUSTIC(ムスティック)ホテルのベルボーイとして誕生しました。ちなみに「Spirou」とはワロン語(ベルギーのフランス語方言)で「リス」のことだそうです。「MOUSTIC」は、仏和辞典を引くと、いちばん近かったのが「moustique(英語で言うところのmosquito(蚊))」でした。「小さい」という意味なんでしょうか。

 その後Spirou少年は様々な活躍をしていくのですが(北極まで行ったり、黒人ボクサーをデビューさせたり)、人間の言葉を話すリスのSpip(スピップ)やルポライターのFantasio(ファンタジオ)と共に行動するに至って、肩書きが「groom(ホテルのベルボーイ)」から「Aventurier, reporter, photographe(冒険者、レポーター、写真家)」と変わっていき、タイトル名は「Spirou et Fantasio(スピルー&ファンタジオ)」となりました。でも基本的な服装はホテルの制服のまま。

▼公式サイトがまだ準備中だったころの画面より(画・Munuera)
spirou_patience.jpg

 この漫画シリーズは1938年のRob Vel(ロヴェル)以降、現在まで何人もの作家によって描き継がれていて、それぞれ作風が違って面白いです。多くのファンサイトに比較画像が載っていますが、その幾つかは先代の作者Janry(ジャンリ:画)・Tome(トム:シナリオ)までしか載っていなくて残念です。現在の作者はMunuera(ムヌエラ:画)とMorvan(モルヴァン:シナリオ)。出来たばかりの公式サイトを飾っています。

 また、今年に入ってから「Spirou one-shot」シリーズとして、毛色の変わった作風の作家を招いてパラレルワールドのストーリーを順次刊行していくそうなんですが、先日発売された第1弾が、あまりに毛色が違いすぎてびっくりです(→こちら)。現地のファンの反応が気になります。この「Spirou one-shot」といい、公式サイトの立ち上げといい、今年の「Spirou」界隈は色々とやらかしてくれそうです。(もしかして日本のマンガ家も参加するという話が……?)


 この長期シリーズの中で一番人気なのは、何といってもAndré Franquin(アンドレ・フランカン)によるものでしょう。1946年~1968年に発表され、現在のスタイルを確立しました。また、この時生まれた「Marsupilami(マルスピラミ)」というキャラクターは後に単体の作品としてシリーズ化され、同じ作者による「Gaston(ガストン)」と共に現在も根強い人気があるようです。「Spirou et Fantasio」のアルバム(単行本)はDupuis(デュピュイ)社から第48巻まで刊行されていますが、Franquinの作品だけは「L'intégrale (全集、完全版)」としてNiffle社より全7巻が刊行されています。主線だけの白黒印刷で小ぶりなサイズではありますが、これ1冊につきフルカラーのアルバム3冊分の話が収録されているのでお得感があります。でも今は品薄のようで、とりあえずAmazon.frで売っていた第3巻(→こちら)を買ってみました。その感想はまた今度。

(最終更新日:2009年4月1日)

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