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2005年12月 8日 (木)

タンタン・ジャーナルとベルギーの漫画

tintinjournal.jpg

Journal de Tintin

 当ブログ8月21日付け記事でフランスの漫画「Zig et Puce」が「Tintin」に掲載されたと書きましたが、これは雑誌版「Tintin」、即ち「Le Journal de Tintin」のことで、上記のサイトに、その表紙の膨大なアーカイブがありました。Hergé(エルジェ)の「Tintin(タンタン)」以外にも、多くの漫画が掲載されていたようです。「Tintin」のような可愛くてユーモラスな絵柄の作品だけでなく、結構ハードな劇画っぽいものもあり、ジャンルもSF、歴史、軍事、レース、スポーツ等々、多岐に渡っていました。その中には、2003年に映画化された「Michel Vaillant(ミシェル・ヴァイヨン)」の画像もありました。

 画面上部にあるメニューのいちばん左「Choix de l'hebdo(週刊誌を選択)」をたどっていくと、雑誌の種類や発行年を選択できます。しかし、複数の国・言語バージョンが発行されてるし、1946年の創刊時からいきなり週刊だし、増刊号も出すしで非常に膨大なデータベースと化しており、プルダウンメニューは画面に収まりきれない長さです。マウスと上下矢印キーをうまく併用して、たどってみてください。また、「Recherche(検索)」でいろいろ検索してみると、面白い発見があるかも知れません。


 この「Le Journal de Tintin」、日本語では「タンタン・ジャーナル」と訳されて、2003年に東京・飯田橋の印刷博物館で開かれた小さな展覧会「色彩のアルバムBD フレンチ・コミック」で紹介されていました。図録に載っていた紹介文は、以下の通り。

(前略)1946年にベルギーのロンバール社が創刊し、フランス版は2年遅れの48年にダルゴー社から発行され、ダルゴー社によるアルバムの原型となった。フランス版、ベルギー版とともに、88年まで刊行された。

 確かに、上記のサイトを見てると、ベルギー版にフランス版、あと、「Kuifje weekblad」と書いてあるのはオランダ(語)版でしょうか。翻訳サイトで「Dutch to English」で変換してみたら「Kuifje magazine」と出ました。「Kuifje」というのはオランダ語圏での「Tintin」の呼び名なのですね。


franco-belge.jpg

 ところで、この「色彩のアルバムBD フレンチ・コミック」の図録、今頃気がついたのですが、フランス語で「La colorisation et de la reliure dans la bande dessinée franco-belge」と書いてあるー!これを訳すと「フランス-ベルギーの漫画における彩色と装丁」といったところでしょうか。日本語化するにあたって「ベルギー」の国名が抜けちゃってます。ここで言う「フレンチ」とは「フランスの」ではなく「フランス語の」の意味で使っていると解釈すべきなのかも知れませんが…

 「フレンチ・コミック」、或いは「バンド・デシネ」と言うとき、どうしても「フランスの漫画」と訳されることが多いかと思いますが、実際には、当ブログ8月31日付け記事で触れたようにスイスの漫画(このスイス・コミックアート展、今度の日曜のシンポジウムに行きたいなぁ…)もあれば、10月6日付け記事で触れたようにベルギーの漫画もあります。そして、それぞれの国の漫画家は国境をまたいで活動していたり(上記『Michel Vaillant』の作者はフランス人)、雑誌や書籍は複数の国で刊行・販売されている模様です。なので、当ブログでは「フランス語圏の漫画」と訳しています。


 さて、その「フランス語圏の漫画」の中でも、とりわけベルギーは漫画大国のようです。こちらのページによると「漫画の売上げは、ベルギーの出版部門の40%以上を占めていて、産業面でも重要な位置にあります。」とのことで、結構デカイ数字です。また、ヒット作はといえば、前述の10月6日付け記事のリストの中にたくさん見受けられます。

 そこで私も何か1冊、読んでみようとネットで物色してみました。で、最近リニューアルバージョンがヒットしているという「Lucky Luke(ラッキー・ルーク)」「Blake et Mortimer(ブレイク&モルティメール)」「Spirou(スピルー)」のうち、主人公でホテルのベルボーイの赤い制服を着た男の子が可愛い「Spirou」に決めました。「Spirou」の正確なタイトルは「Spirou et Fantasio(スピルー&ファンタジオ)」。この作品は長期に渡って何人かの作家が代替わりして描いているのですが、その中でも、主要なキャラクターや作風が完成された、André Franquin(アンドレ・フランカン→公式サイト)によるものを取り寄せてみました。故André Franquin氏は、「Spirou」の作中で「Marsupilami(マルスピラミ)」という架空の動物キャラクターを登場させていて、このキャラクターのアニメが現在人気を博していたり、小惑星の名前になったりしているそうです。日本で言えば「アンパンマン」なみの人気を誇っているということでしょうか(ちなみに、小惑星のリストはこちら。『Anpanman』も『Marsupilami』もありますよ)。取り寄せたアルバム(単行本)の感想は、また今度。

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